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不動産事件[事例: 8]

取得時効と登記

相談内容

依頼者の話では30年程前に購入した土地に家を建てて居住していたが、実際に家が建っている土地は別の土地であったことが発覚しました。

どうしたらよいかというご相談でした。

相談後

30年前から家を建築して居住している訳ですから、取得時効が成立することになります。

そのため、その土地の所有者(以下、「相手方」といいます。)に対して内容証明郵便で取得時効の意思表示を行い、所有権移転登記を求めましたが、相手方が拒否してきたため、私は一筆の土地全体を処分禁止の仮処分を行ったうえで、所有権移転登記の訴訟提起を行い、最終的に所有権移転登記を実現しました。

コメント

一筆の土地の一部の土地の取得時効の問題は、裁判自体はそれほど難しくないですが、登記手続上難点が多いです。一筆の土地の分筆をする必要があり、そのためには測量を行う必要があるのですが、相手方との兼ね合いもあって中々難しいですし、現在の登記実務では一筆の土地の残地の他の土地との境界も確定している必要があり、これは依頼者に無関係であることがほとんどだからです。

裁判で勝訴しても登記手続ができないと意味がなく、登記を実現するのが簡単ではありません。

この事案では、司法書士、法務局と連携して最終的に所有権移転登記を実現しました。

解決事例カテゴリー
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